ありふれた 死
うちのguest houseの従業員が突然自殺した。
いいやつだった。
嫌な顔せずに働らくし、息子の事もすごく可愛がってもらっていた。
ニコニコしていて、シャンティな彼の雰囲気が好きだった。
鬱な感じじゃなかったのにいきなり自殺した。
電車に飛び込んで死んだ。
新聞にも載ってた。
彼が自殺するまで知らなかったんだけど、家族と色々問題があったらしい。
ある日私に100ルピー借りにきた。
家族に会いに行くから金が欲しい、との事だった。
どうせ酒を買うのだろう、と思ったが
家族に会いに行くんだよ、と念を押して100ルピー渡した。
その数日後、息子のパパからいきなり彼が死んだ事を伝えられた。
家族に会いに行くのを念を押してしまった事を後悔した。
家族がいつも愛で溢れているとは限らない。
衝撃的だったが、1日1日過ぎていく。
彼はもう働いてないけど、日々の生活は流れて
彼の話は少なくなった。
インドは生も溢れているが、同時に死も溢れている。
死はいつも言い表わす事が出来ない。
でも毎日何かとフと思い出す。